金運・健康運・仕事運に恵まれた家を建てる!風水の家マニュアル【完全版】
風水と家相は混同されがちですが、厳密にはいろいろな違いがあります。
風水は古代中国で生まれた環境学であり、大地、風、水、樹木などの自然が発する気の流れに注目して、いかに良い気を取り入れるかを追求したものです。
これに対して家相は風水の考えをベースに、日本の気候条件や文化が反映された、日本生まれの環境学。江戸時代には多くの家相の本が出回るようになり、人々の生活の中で息づくようになりました。
たとえば、「床の高さは45cm程度が吉である」といった内容が伝えられていますが、これは現代の建築基準法に指定されている木造家屋の床の高さとほぼ同じ。一年を通して湿度が高い傾向にある日本では、床は地面から離したほうが傷みにくいため、先人の知恵は侮れません。
吉相の土地や家で生活を営むと、厳しい自然や災害、事故から生活基盤を守る事にもつながります。そういった意味で、家相は日本でも大切にされているのです。
家相の本には陰陽五行説をもとにした方位と各種設備の相性が書かれています。物事をすべて陰と陽に分けて考える陰陽五行説は自然界の秩序の成り立ちを表しているとされ、家づくりにも取り入れられたのです。
たとえば家相では、鬼門と裏鬼門を忌み嫌います。北東は災いがやってくる方位として恐れられ、玄関や水まわりを設けてはいけないとされているのです。これは北東から寒気が入り込み、家全体が冷え込まないようにするための対策としても良いため、あながち迷信とも言いきれないでしょう。
反対に風水のほうは、鬼門や裏鬼門について一概に凶方位とは考えていません。家相も風水も方位を重視するという点では共通していますが、根本的な考え方に違いがあります。
また、吉方位を東・南東・北西であるとし、家の方位によって吉凶が決まると考えているのが特徴です。風水では建物の構造・向き・地相や、そこに住む人の出生年などをベースに吉凶を判断しています。
間取りならトイレや浴室、キッチンなどの水回りの位置、建物なら張りや欠けを重視しているのも見逃せないポイント。風水は玄関の向き、ベッドの向き、机の向き、ガスコンロとシンクの位置、家電の配置などのレイアウトを細かく定義していたり、色や素材を効果的に取り入れるといった開運術が用いられたりしています。
家相にも風水にもさまざまな意見があります。一概にすべて正しいというわけでもないため、あくまでも良い土地探し・家づくりに取り入れるというスタンスでいるのがベストです。
いろんな意見に惑わされてストレスを抱えてしまっては元も子もないでしょう。
独学で自己判断するのではなく、風水・家相や家づくりなどは詳しい専門家に相談するのが安心です。
取材協力
もくもく村
(株式会社アンジコア)
株式会社アンジコアが運営する漆喰や無垢などの自然素材で建てた無添加住宅やログハウスが見学できる展示場。先人たちの経験を基に導き出す風水を大切にして作った自然の中にある6棟の展示場をリアルに体感することができます。
同サイトでは、風水にも精通する山根維随代表に協力を依頼し、家づくりに取り入れるべき風水などについて伺いました。
シックビル症候群にかかった経験から、シックハウス症候群に苦しむ人を救いたいと考え、住宅事業に参入。化学物質による健康被害を防ぐため、自然素材を使った無添加住宅を提案しています。
さらに「家を建てるご家族の幸せのために、風水を取り入れるべきだ」という結論に至り、理論を修得。
風水の観点から見た「良い土地」探しから請け負い、質の高い家を提供しています。